昨日のジムでの出来事。スパーリングをしていた相手が急にへたり込んだ。何を当てたわけでもないのに急に。壁際に持たれかけさせて話しかけると「らいりょうふへす(大丈夫です)」とろれつが回っていない。顔を見ると口が左半分しか動いていない。

脳梗塞だった。意識はあるものの言葉が不明瞭で明らかにテレビで見るような脳梗塞の症状。急いでジムの責任者に声をかけ病院へ連れていく相談をする。最寄りの病院に電話して症状を伝えるも「脳の可能性が高いので大きい病院に連れて行ってください」の一点張りで決して受け入れてくれない。病院ってそんなもんなの?

本人に意識があったのが救いで、自分で家族に電話をかけられたので、ジムの責任者が電話を代わり事情を説明をした。すると、以前も脳梗塞を患った事がある、という事が分かり、今回もその再発だろうという判断で速やかに救急車を呼んだ。

待っている間に症状も良くなり、救急車が到着した頃には会話ができるまで回復し、普通に歩きまわれるようになっていはいたものの、検査のため病院へ行った。その日の深夜にジムの責任者を通して無事だった旨の連絡を受ける。その翌日は本人からも電話があり、すっかり元気ないつも通りの口調で安心した。

本人曰く、持病だか過去の大病だかから、禁忌とされている食べ物があるらしく、その一つが納豆で、なんでも今回は納豆を6パックも食べた事が原因とのこと。そんな事で脳梗塞が再発するものかとも思ったが調べてみると全く無関係ではないらしい。

ホウレンソウ、ブロッコリー、海藻、納豆などに豊富に含まれるビタミンKは脳梗塞などの治療薬にあたる血液凝固阻止剤の働きを弱める作用があるらしい。健康に良いイメージしかない納豆でまさかの深刻なダメージに・・・。本当に原因それかね?

ちなみに、ふらついて様子がおかしかった時の記憶もきちんとあり、頭では状況が理解できてるけど何故か言葉が出なかった、との事。本人は25歳くらいの若者。こんな若くても脳のような見えない部分は何が起こるかわかりません。

彼は田舎が福島で、震災後の落ち込み方はひどいものだった。親類、知人関係に不幸はなかったものの見慣れた故郷が瓦礫の山になっている光景は我々がテレビを通して見ているものとは全然違うのだろう。彼の人生は何てハードモード設定なんだ。

それにしても、うっかり無意識のうちに殺人パンチを打ってしまったかと一瞬恐ろしくなった。持病がある人は無理のない程度でやらんとあかんです。「こんなことになって本当にすいません!」と何度も謝られましたが本当に無事で良かった。来週殴り直し。

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